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ふしぎの国のバード –佐々 大河 (書評・レビュー・感想)

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ふしぎの国のバード 1巻 (ビームコミックス)
佐々 大河
KADOKAWA/エンターブレイン

ディスカバー・ジャパンーーこれは、古き良き日本文化を取り戻すための物語。時は明治初頭。東京から蝦夷まで、地図なき道を旅したイギリス人がいた。その名はイザベラ・バード、冒険家。彼女の目的はただひとつ、滅びゆく日本古来の生活を記録に残すこと。通訳の伊藤鶴吉をひとり連れ、日本人すらも踏み入ったことのない奥地への旅が、今はじまる!漫画誌ハルタの実力派新人・佐々大河。初のコミックスは、日本の魅力を熱筆した旅物語!!

書評・レビュー・感想

舞台は明治11年(1878年)の日本、原作は、イザベラ・バードの「日本紀行」である。明治初期の日本にあるイギリスの女性探検家がいた。それがイザベラ・バードである。すでに彼女は当時、探検家として著名であり、その彼女が滅び行く日本の昔の姿を記録に残すために日本へやってくるという内容である。

本書を読めば、現代の日本人が知らなかった、昔の日本人を知ることになる。

Wikipedia – イザベラ・バード

1878年(明治11年)6月から9月にかけて、通訳兼従者として雇った伊藤鶴吉を供とし、東京を起点に日光から新潟へ抜け、日本海側から北海道に至る北日本を旅した(所々で現地ガイドなどを伴うこともあった)。また10月から神戸、京都、伊勢、大阪を訪ねている。これらの体験を、1880年 、”Unbeaten Tracks in Japan” 2巻にまとめた。第1巻は北日本旅行記、第2巻は関西方面の記録である。この中で、英国公使ハリー・パークス、後に明治学院を設立するヘボン博士(ジェームス・カーティス・ヘボン)、同志社のJ.D.デイヴィスと新島夫妻(新島襄・新島八重)らを訪問、面会した記述も含まれている。その後、1885年に関西旅行の記述、その他を省略した普及版が出版される。本書は明治期の外来人の視点を通して日本を知る貴重な文献である。特に、アイヌの生活ぶりや風俗については、まだアイヌ文化の研究が本格化する前の明治時代初期の状況をつまびらかに紹介したほぼ唯一の文献である。

史実をファンタジーのように読むことができる作品である。
「外国人から見た日本」の明治初期版である。

オススメ!


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